【交換レンズ使用レビュー】17-35mm F2.8-4 Di OSD(Model A037)

2023年3月12日

交換レンズ使用レビュー第3弾はタムロンの広角レンズを!

今回はタムロンのフルサイズ対応広角レンズ「17-35mm F2.8-4 Di OSD」をレビューしたいと思います。

見た目

フルサイズ対応広角レンズではあるがAPS-C用の広角レンズに近い大きさとなっており、純正の物と比べると小さくなっている。
広角レンズと言うと、フルサイズ対応の場合は前玉が大きい物だったりレンズが飛び出ている「出目金レンズ」の場合もあるので、必然的に大きくなってしまうがここまでコンパクトにまとまってしまうのは正直驚いた。

下図に3つの広角レンズを載せておく。上からEF16-35mm F4L IS USM、EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM(※)、10-24mm F3.5-4.5 Di VC HLD(※)。
EF-S10-18mmは流石にコンパクト過ぎるので比べものにならないが、EF16-35mmと比べるといかにコンパクトなのかお分かりだろうか。

 

実機に取り付け

EOS 5D Mark IVに取り付け。
元々ボディが大きいだけあり、当レンズを取り付けるとレンズが小さく見えてしまう。純正のEF16-35mm F4Lと比べてもこれだけ小さいのは驚き。

EOS R6に装着(純正マウントアダプター取り付け)。マウントアダプターを介するのでやや大きめになってしまうが重さは殆ど感じない。
このレンズに装着した場合の影響については後述する。

 

実写

今回の実写にはEOS R6を使用。こちらはローアングルで青空をバックに彼岸花を撮影したもの。まずはJPEG撮って出しから。
広角端の17mmで撮影。発色や解像度は申し分ないが周辺減光が目立つ。あとは白飛びしそうな部分にてHDR(ハイダイナミックレンジ)を使用したかのように明るさが抑えられている。

上記の写真をRAW現像したもの。周辺減光が気になる方は画像処理ソフトで加工してあげよう。

 

注意点とその他情報

注意点としては3つ。まずは周辺減光。フルサイズ機での広角端(17mm)では特に発生しやすいので、気になる方は画像処理ソフトで加工してあげると良い。
2番目はフルタイムマニュアルフォーカスに対応していないこと。純正以外のレンズでは特に多いのでフルタイムマニュアルフォーカスを使用するなら当レンズ以外を使うことが無難。
(タムロンであればSP 15-30mm F2.8 Di VC USD G2がフルタイムマニュアルフォーカスに対応している)
3つめは手ブレ補正が搭載されていないこと。手ブレが気になる場合は三脚の併用を。
また、純正以外のレンズで悩まされるのが「ピントずれ」。このレンズは「TAP-in Console(タップ・イン・コンソール)」に対応しており、PCに接続すればピントが任意で調整可能となっている。ピント調整を行いたい方はTAP-in Consoleも一緒に購入しておこう。
このレンズはEOS R5/R6にマウントアダプター経由で取り付けられるが、ボディ内手ブレ補正が設定出来ないとのこと。詳細はタムロンのHPにてご確認を。
(手ブレ補正が効かないだけで撮影は可能です)

 

感想

純正以外の広角レンズとは言え、解像感が非常に良いのは驚き。
タムロン製のレンズは以前だと「解像感が低い」など色々と嫌がられており、解像感の良いシグマに置いて行かれた感はあるものの、外観のデザインをリニューアルして以降解像感が良くなり以前のような「解像感が低い」レンズはほぼ姿を消したと言っても過言ではないだろう。
純正のレンズと比べると多少劣りはあるものの、コンパクトな外観でここまで写りが良いのなら選ぶのも1つの手。フルサイズ一眼レフ機で手軽な広角レンズを求めるならこれをおすすめする。
また、開放F値がF2.8~4となっているが、実際F2.8は広角端のみに適用されるので実質F4通しのレンズと思った方が無難である。

長所:純正品と比べると軽量、解像感が良い
短所:周辺減光が発生しやすい、手ブレ補正が搭載されていない、フルタイムマニュアルフォーカスに対応していない
管理人評価(★5つで満点):★★★★☆

※:APS-C機用のレンズ。フルサイズ機(EOS Rシリーズ除く)では使用不可。