望遠レンズ対決! EF-S 55-250mm F4-5.6 vs EF 70-200mm F4L

2023年3月12日

世間では衆院選の活動が行われていますが、「安部退陣」とか人を平気で潰そうとしている党や集団には非常に腹立たしく感じます。
そういった考えをお持ちならどうぞこの国から出て行ってくださいって思いますね。

さて、衆院選では「自民党」と「希望の党」で政権を争う熾烈な戦いが行われていますが、こちらも便乗して対決を行いたいと思います。
題して望遠レンズ対決!

今回参戦するのはこの2本。

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM と EF 70-200mm F4L IS USM です。
両方とも画質が良い望遠レンズですが、果たしてどちらが良いのか? 気になりますよね。

 

最初にお互いの見た目から。

両方とも非常にスレンダーな感じのレンズですね。
スレンダーとは言え、EF 70-200mm F4Lの方が若干長めなので「ノッポ」の様にも見えます。
また、EF 70-200mm F4Lは「Lレンズ」なので赤ハチマキをしている上、白色(アイボリー?)基調なのでパッと見でそのレンズだと解かります。

 

さて、勝負はここから。
まずは「重さ」。

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMは375g
EF 70-200mm F4L IS USMは760g

重さはカメラと合わせて持ち運ぶことを考えると「軽さ」を重視してくると思うので
この勝負は軽さを優先したEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMに軍配。
実際にカメラに取り付けて持ってみたところ、70-200mmも軽めだったものの、55-250mmの軽さと比べると重く感じました。

 

続いて「カメラへの汎用性」。

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMは「EF-Sレンズ」になるのでAPS-C機(例:EOS Kissシリーズ、EOS 2桁Dなど)でないと取り付けられない。
EF 70-200mm F4L IS USMは「EFレンズ」なのでフルサイズ機(例: EOS 1Dx・5D・6Dシリーズ)でも取り付け可能。

カメラは従来のフィルム式(35mm判)から始まっていることを考えると、フルサイズ機にも取り付けられた方が良いと思います。
また、フルサイズ機対応のレンズを購入しておくと、後々APS-C機からフルサイズ機へ移行した時にもそのまま資産として生かせるので追加レンズ購入の手間が省かれるなど便利な面もあります。
この勝負はEF 70-200mm F4L IS USMに軍配。

 

3番目は焦点距離。

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMは「55mm~250mm(35mm判換算88mm~400mm)」まで撮影可能。
EF 70-200mm F4L IS USMは「70mm~200mm(35mm判換算112mm~320mm)」まで撮影可能。

一眼レフ購入でより遠くのものを撮りたい!と思う方が多いかと思いますので、200mmまでだと望遠側が不足してしまいます。そうなると250mmまで行ける55-250mmの方が有利。
この勝負はEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMに軍配。

 

4番目はレンズの命(?)でもある「画質」。
まずはこちらの2枚をご覧ください。

左がEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM(カメラ:EOS Kiss X7i)、右がEF 70-200mm F4L IS USM(カメラ:EOS Kiss X9)です。
お互いの花の部分を拡大して見ましょう。

お互いの映像エンジンの違いもありますが、中央の解像度や背景のボケ具合もほぼ変わらないくらいですが、若干70-200mmの方が上を行っていますね。
よってこの勝負はわずかではありますがEF 70-200mm F4L IS USMに軍配を。

 

5番目はズーミング。
まずはEF-S 55-250mmから。

左の時点ではまだそうでもありませんが、ズーミングすると・・・右の様にホッキ貝の如くこんなに伸びてしまいます。

一方、EF 70-200mmはと言うと・・・。望遠端でもレンズの全長が変わりません。

EF 70-200mm F4Lのレンズはなぜ伸びないのかと言いますと、ズーミングに「インナーズーム」を使っている為。
これはレンズ内でズーミングを行うので、全長が変わることなく望遠側でも手ブレを抑え安定した撮影が可能になっています。キヤノンのみならずニコンの70-200mm、シグマやタムロンの70-200mm(ただしF2.8通し)にも採用されています。
一般的に伸びる方のズームレンズは望遠端にするほど重量が変わってしまうので、望遠側ではレンズの重さにより手ブレが発生しやすくなり、更にズーミングより埃・水滴が混入してしまう事があります。
リスクを考えるとこの勝負はEF 70-200mm F4L IS USMに軍配。

 

最後は何といっても「価格」。ここは一番大事なところですね。

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMは最安値で¥17,000台。新品では¥30,000台。
EF 70-200mm F4L IS USMは¥117,000台。(※2017/10/15現在)

EF-S 55-250mmはダブルズームキットに付属しているものからばらした「白箱」があり、
こちらは通常販売されているものよりも半値ぐらいで購入することが可能です。

コストパフォーマンスを考えるとここはEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STMに軍配でしょう。

 

総括ですが、ここまで両社とも3勝3敗とドロー。
私としてこの対決はEF 70-200mm F4L IS USMの勝ちとします!

色乗りや解像度はLレンズの方が上であり、更にAPS-C機からフルサイズ機への移行を考えた場合EF-Sレンズは不要なものとなってしまう為、これらを踏まえるとEF 70-200mm F4L IS USMが有利。
また、今回紹介しておりませんがEF 70-200mm F4L IS USMはエクステンダーの装着が可能なので取り付けることにより90-280mm(F5.6通し)や140-400mm(F8通し)まで拡張可能なレンズになります。

いかがでしたでしょうか。今回はEF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM と EF 70-200mm F4L IS USMの対決でした。
一言でまとめると・・・
 ・解像度が高いの欲しいけど軽さと安さを重視したい ― EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM
 ・お金をかけて本格的な写真や作品作りをしたい ― EF 70-200mm F4L IS USM

両方とも解像度の高いレンズですので、望遠レンズを新しく購入したいと思った皆さん、一度家電量販店などで自分のカメラに取り付けて見て是非試してみてください。
ではでは~